やりがいを持って働くには?コーリングを目指す3つのアプローチ

仕事術

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仕事に慣れてくると、やりがいや満足感が薄れてくることはありませんか?

ほかにも、余裕が出てくるとなんのために働いているか、と自己理解を深めるタイミングが訪れる方も多いと思います。

そんな方は、仕事をする上での3つの姿勢「ジョブ、キャリア、コーリング」を知ると、仕事のやりがいにつながるかもしれません。

今回は仕事をする上での「ジョブ、キャリア、コーリング」の考え方と、その中でもより幸福に働けると言われている「コーリング」の状態に近づくためのアプローチを紹介していきます。

ジョブ、キャリア、コーリングとは?

組織行動学の第一人者であるエイミー・レズネフスキー准教授の研究によると、人は仕事に関して「ジョブ」「キャリア」「コーリング」の3つの捉え方をしているといいます。

 

「ジョブ」:お金と生活のために働いている状態

仕事自体に思い入れはなく、対価としてお金を受け取ることに一番重きを置いて労働をしています。

例えると、時給で働いているアルバイトが、ただただ時間まで決まったことを遂行し、終業時間になればすぐに仕事から離れ、他のことで楽しみを見出している状態です。

「キャリア」:成長や実績を求めて働いている状態

その仕事を行った後、対価として一番大切なのは自身の成長や結果、名誉です。

目の前の仕事を、よりいい結果を生み出すための踏み台と捉えています。

例えると、新卒で入った新入社員が向上心をもって仕事に勤め、より社内の地位をあげていこうと頑張っている状態です。

「コーリング」:仕事をしていることそのものに意義を感じている状態

対価として大事なのはお金でも成長でもなく、自身が「その仕事に意義を感じられるかどうか」です。

特徴的なのは「ジョブ」「キャリア」が誰かから与えられる対価に対し、コーリング」は自分自身がどう感じるかに対価があることです。

レズネフスキー氏の研究では、さらに同じ大学事務員のそれぞれ異なる3つの仕事観を持っている人たちにインタビューを遂行し、一番幸福感ややりがいを強く感じながら働いているのは「コーリング」の状態だとわかりました。

 

コーリングの状態はなぜいいのか?

3つの状態のうち、目指すべきは「コーリング」だと言われています。その理由をいくつかのポイントにまとめて紹介していきます。

 

キャリアの意識が強いと精神的に危険な状態になりやすい

仕事に対して高い意識を持つ人は、 「キャリア」の状態です。

ですがキャリアの状態は、世間一般的に成功している人に近づくために頑張っている状態です。

誰かから評価されることで自分も満たされるため、仮にその姿と自分の理想が違ったとしても、仕事を頑張ってしまいます。

気を付けなければいけない点は、会社の多くは「成長できること」を職場環境のメリットとするところが多くあることです。

このプレッシャーが本人の幸せに繋がればいいのですが、あまりに負荷が強すぎると精神を壊す恐れもあります。いわゆる「やりがい搾取」につながる恐れもあります。

自分自身を守るためにも、キャリアの意識が強すぎることはあまり良くない状態と言えるでしょう。

自分の軸で仕事ができるので、安定した心持ちで仕事ができる

コーリングの1番のメリットは、「自分自身がどう捉えるか」によることです。誰の意見にも左右されることはなく自分軸の評価なので安定した心持ちで仕事ができます。

一方「キャリア」の状態は常に競争に晒されています。

常に結果を出さないと、上を目指さないと、と脅迫観念に囚われ、余裕がなくなってしまいます。安定した心で仕事に挑むには、誰とも競争せず、自分のペースで仕事に取り組むことが大切だと言えるでしょう。

自分自身、仕事仲間、仕事を受ける側(消費者)三方良しの状態になりやすい

キャリアの状態で仕事をしていると、どうしても「数字」や「結果」に走りがちです。

結果がいいからと打算的に仕事を進めると、仕事をしている本人も、一緒に仕事をしている仲間も、それを受け取る消費者もだれも幸せにならない結果になることは良くあります。

コーリングの状態は、自分自身がやりがいや社会意義を感じることが最も重要なことなので、結果がついて来なくても気にしません。今勤めていることが社会に貢献していると強く信じて突き進みます。

最終的な状態がみんなが幸せになることを目指しているので、良い結果につながりやすく、商売をする上で一番いいとされている「三方良し」の状態になりやすいです。

コーリングを目指す方法

では、どうすればコーリングの状態に近づけるのでしょうか?

ここでは3つのアプローチを紹介していきます。

1.目の前の仕事に対して本質的なモチベーションを見出す

ダニエルピンク氏が自身の著者やスピーチで語っている「人間のモチベーション」について紹介します。

人間は3つの心理的欲求を満たすことでモチベーションを保つことができるといいます。

①自立性

自分の仕事をコントロールしているという実感と、自分の行動はとても重要な意味があると実感できていることです。

今行っている仕事の裁量を少しでも広げる工夫を施すことで、この自立性を満たすことは可能です。

②有能感

これは仕事のスキルが向上している実感です。スキルアップすればするほど達成感を感じやすく、裁量も任されやすくなるため1つ目の「仕事をコントロールしている」実感につながりやすいです。

ただ、何も考えずに仕事をこなしていると感じにくくなってしまうため、業務が慣れてきた段階で新しい領域に挑戦し、経験を積んでいくなど工夫を施すと良いでしょう。

また、日々のタスクをメモして、時折見返してみると、自身の成長をより実感できるのでおすすめです。

③関係性

仕事をすることで繋がっている感覚が得られることを指します。

これはコーリングの状態である「自分の仕事が誰かの役に立っているかどうか」に繋がってきます。この関係性を強く感じると、仕事の意義を見出しやすくなります。

仕事仲間との関係性だけでなく、最終的に受け取る消費者と仕事を通してどのようにつながっているか、どう役立っているかを意識すれば、この関係性を強く感じられるでしょう。

2.ジョブクラフティングを実施し、今の仕事のやり方や目的を再定義する

ジョブ・クラフティングとは、主体的に普段行っている業務に新たな意味を見出したり、その結果を踏まえ仕事内容の範囲を変えたりすることです。

従来の決められたルールに忠実に従う働き方から主体性を重視した意識に変容することで、やりがいのある仕事に変えていくことを目指しています。

自分自身で仕事の意義を考え、意義深いものにすることがポイントです。

ジョブクラフティングの実施方法は、まず仕事のタスクを洗い出すところから始まります。

次に 「動機・情熱・強み」を書き出します。

「動機」は「仕事をする上で大切にしたいこと」情熱とは「やる気につながること」

強みは「他人との差で顧客に還元できること」です。

そして、ここから仕事に対しての意識を変えていきます。変えるポイントは「仕事内容や方法」「人間関係」「仕事の捉え方」です。

仕事の捉え方

動機・情熱・強みをもとにそれらに関連があるタスクを挙げていきます。

こうすることで、いままでただの作業だったタスクが、自分にとって「動機・情熱・強み」と紐づいた業務に意識が変わっていきます。

また、タスクの背景にある仕事の流れを再確認することで「なぜやるのか」が明確になり、仕事の意義を見出せる場合もあります。

仕事内容や方法

仕事の捉え方を再定義したところで、次に仕事内容や方法を考えていきます。

自分にとっての仕事の捉え方をゴールに、内容をプラスしたり、なんとなくやっていた手順を見直し、排除していきます

人間関係

仕事の捉え方でより人間関係を意識するようになります。

動機の再定義をすることでより人間関係を円滑にしようと工夫したり、消費者にどう受け取ってもらいたいかと関係性を意識するようになります。

3.自己理解を深め、コーリングの状態になれる仕事に就く

コーリングの状態を目指すために重要な考え方として、仕事の「事柄」よりも「動作」を明確にすることが重要です。

例えば、IT系に詳しいからエンジニアやプログラマーになると考えるのではなく、仕組みや効率化を考え、組み立てることが好きだからエンジニアやプログラマーになるといった方がコーリングの状態に近づきやすくなります。

仕事の本質を考え直すといっても良いでしょう。

その仕事は本質的には何をしているかを考え、その本質と自分の得意や好きが重なることで、よりコーリングの状態に近づきます。

もし自己理解と仕事理解を深め、ズレていると感じた場合は転職を考えてみてもよいかもしれません。